修理事例⑩セリカ(ST202)フェイリアセンサー不良

セリカ(ST202)全ブレーキランプが点灯しない

トヨタのセリカ(ST202)で全てのブレーキランプが点灯しない故障です。

セリカは左右とハイマウントで合計5つもブレーキランプが点灯する仕様ですが、そのすべてがバルブ切れするとは考えにくいので、他に原因があると疑いながらの診断です。


車両情報

メーカー:トヨタ  車種:セリカ  型式:ST202  年式:平成10年  総走行距離:27万km

【状況】
■すべてのブレーキランプが点灯しない。
■球切れ警告灯(チェックランプ)は点灯していない。
■その他、バックランプやウィンカーは異常なし。


球切れの警告灯が点灯していない⁉

この車両にはブレーキランプの球切れが発生したとき、メーターに警告灯が点灯する機能がついていて、以下の流れで警告灯が点灯します。

①キースイッチオンの時に警告灯が点灯。
②エンジン始動で警告灯が消灯
③ブレーキを踏んでランプを点灯させた時、バルブ切れがあった場合はセンサーからメーターに警告の信号を送る。
④メーターの警告灯を点灯させる。

画像は①の状態で、警告灯が点灯していることが確認できます。メーターの警告灯に異常は無いと言うことです。

エンジン始動で消灯するまでは正常ですが、ブレーキを踏んでも点灯しません。もちろんブレーキランプも点灯しません。


バルブまで電気が来ているかを確認

すべてのバルブが一斉に切れるとは考えにくいものの、念のため確認。

予想通りバルブは切れていません。バルブの土台に電気が来ているかを診てみますが、ブレーキを踏んでも0Vなので電気は来ていないことが確認できました。


構造と状況を確認

修理書でブレーキランプの配線図を確認します。どの車両でも同じですが、電気系統の診断は配線図を確認しないと誤診につながるので、まずは構造をは把握するところから始めます。

配線図をわかり易くするために簡単な図にしてみました。

※スライドすると全面閲覧できます

メーターに異常を知らせるためのユニット(フェイリアセンサー)が途中にあることが分かりました。フェイリアセンサーは全ての車についているわけではないので、こういうところは見落としやすいですね。やはり確認は大切です。


中間点から点検

電気がバルブまで来ていないので、どこまで来ているかの確認が必要になるわけですが、私の場合はなるべく中間点の点検しやすいところから始めます。

今回のケースですと、中間点とまではいきませんが、ブレーキペダルのスイッチが点検しやすいので、そこから攻めます。


半分の可能性を消して残りの半分を点検

点検の結果、スイッチの出口側までは正常でした。これで手前のコネクタやヒューズの点検を省略できます。

次はフェイリアセンサーのところまで電気が来ているか点検します。

このフェイリアセンサーもブレーキスイッチと同様に、『センサーまで電気が来ているか』と『センサーから電気を流しているか』の両方を確認する不要があります。


疑わしいフェイリアセンサー廻りを点検

フェイリアセンサーは右リヤクオーターにあるので、運転席後ろの内張を外します。

センサーを外して電気が来ているか確認したところ、電気はここまで来ていました。

センサーを外したままで、バルブに向う側の配線を直結したところブレーキが点灯したので、配線の不良は無くフェイリアセンサーの不良で確定です。

このままファイリアセンサー無しでも問題ありませんが、せっかくバルブ切れを教えてくれる機能があるなら使用したほうが良いので、交換の方向で進めます。

生産終了になっていないか心配ですが、在庫ありでした。

外したフェイリアセンサーがこちら。

在庫が無い場合は分解して基盤を点検する予定でしたが、在庫があったので交換します。

こちらが新品のセンサー。

品番が新しく置き替えられてシールが貼られています。不良報告の多い部品は改善されて品番が新しくなるので不良の多い部品だったと言う事ですね。

交換後ブレーキランプは全て点灯。バルブを1つ外してブレーキを踏むとバルブ切れの警告灯が点灯するので、警告灯も正常に戻りました。